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2012年2月16日木曜日

[演奏記録]Cymbals「Show Business」アゲイン

こんにちは。久しぶりのmazda9708です。

最近、コード進行の考え方が変わってきたので、以前掲載したCymbalsの「Show Business」、コード進行を解釈し直してみました。

多分、完璧。


☆イントロ
G7sus4(9) → A7sus4(9)

☆パターン1(Only a few seconds of lips...)
(Dmaj7 → G#7(+5) → Gm7 → C7) x 4回
Bm7 → Cmaj7 → Bm7(すぐ)Bm7 → Am7 → D7 → Bmaj7
G7sus4(9) → A7sus4(9)

☆パターン2(Gettin' into a big black taxi...)
(Dmaj7 → G#7(+5) → Gm7 → C7) x 2回
Bm7 → Cmaj7 → Bm7(すぐ)Bm7 → Am7 → D7 → Bmaj7
G7sus4(9) → A7sus4(9) 

☆ギターソロ
(Dmaj7 → G#7(+5) → Gm7 → C7) x 2回
Bm7 → Cmaj7 → Bm7(すぐ)B♭m7 → Am7 → D7 → B♭maj7
G7sus4(9) → A7sus4(9) → B7sus4(9) (ここでD Dur→Es Durに転調)

☆パターン3(Everyone wants to be like me...)
(Emaj7 → A7(+5) → Am7 → D7) x 2回

☆パターン4(With her, the world seemed to be rounding...から最後)
Cm7 → Bm7(11) → Bmaj7(解釈上はC♭maj7) → Am7 → Bm7
(Emaj7 → A7(+5) → Am7 → D7) x 3回
Emaj7 → A7(+5) → Am7 → Bm7 → Bm7(11)(解釈上はC♭m7(11))

こうしてみると、とんでもないコード進行だなぁ…。こんなコード進行を自由に操れるようになれば、音楽って面白くて仕方ないだろうな。

以上。

2011年11月7日月曜日

[演奏記録]室蘭市民オーケストラ 演奏会

一年で一番きつい演奏会。今年もコントラバスで乗り切ってきました。今年のコントラバスは4名。一名は元プロの方、もう一名は札幌でご活躍のアマチュアの方、残る二名は大学のオケの人でした。

2011年11月6日
・歌劇「皇帝ティートの慈悲」序曲/モーツァルト
・交響曲第104番「ロンドン」/ハイドン
・歌劇「幸せな奴隷」/アリアーガ
・小組曲「子供の遊び」/ビゼー
・アンコール:イギリス民族舞踊

今まで一体自分は何を弾いてたんだろう…?少なくともコントラバスではなかった…ってくらい、基礎的なものを見直さなければいけないかも知れませんね。クラシックという音楽の最先端で演奏されていた方とご一緒できたということは本当に貴重な経験でした。基礎の重要性に気づくってのは、ある意味で自分も成長してきたのだな、と。

・皇帝ティート
モーツァルトの序曲って…なんでこんなのばっかなんだよ。しんどい。今回の曲はほとんどが古典派だったので、ボウイングによる「飛ばし」が重要でした。あとは基本的なスケールが如何に消化できているか…。

・ロンドン
ハイドンの交響曲ってスゲーよなぁ。104番なんて晩年も晩年。所々古典派の範疇外のようなフレーズが出てきたりして弾いてて飽きない。特に4楽章の疾走感はタマラナイですねぇ。こんな曲をさらっと演奏できたらさぞカッコイイに違いない。大学オケでも演奏すればいいのに。

・幸せな奴隷
ストーリーが気になるところですが…この曲を作曲したアリアーガ、何と当時14歳だったとか。モーツァルトの再来と云われたスペインの神童で、残念ながら20歳を目前として亡くなってしまったとのこと。まあ、基本に忠実な音楽ですね。だからこそ怖いんだけども。

・子供の遊び
恐怖の瞬間だらけの、何とも釈然としない心臓に悪い音楽。コントラバスのSoliがあったり、チェロが主旋律やってる間、コントラバスがDivisiでチェロパートも担当したりと、なかなか楽しめる曲ではあったのだが…なにしろスケールが特殊すぎて、考えて弾いてると間に合わない。全体的に行き当たりばったりの演奏になってしまったのが後悔といえば後悔かも。

年末営業は続く。とりあえず一つ消化。次回は12月3日。大学オケの演奏会。

以上。

2011年8月21日日曜日

機材の開発

ここのところ、演奏会で使う機材の製作をしております。

具体的には、ヴァイオリン用のマイクとベース用のピックアップ。


材料は至ってシンプル。エレクトレットコンデンサマイクという、小さなマイクカプセル。他にコンデンサと抵抗、ピンコネクタ(この中にマイクを入れる)と電源用の回路を入れる小さなハコ。


開発に犠牲はつきもの。使わないものまで買っちゃって、破壊して…。こういう時はダイソーが役に立ちます。


で、完成品。右の2つの筒がマイク本体、左のハコが電源ボックス。ここからマイク本体に9Vの電圧を供給します。


洗濯ばさみでマイクをヴァイオリン本体に固定します。これはまだまだ改善の余地があるなぁ。


そして、これがベース用のピックアップ。圧電素子というパーツを使って、ベースのボディの振動を電気信号に変換します。


で、完成品。シンプルですねぇ。自分で言うのも何ですが…スゲーいい音です。


残骸たち。


だが、自分の担当はヴァイオリンでもベースでもありません。ドラムとギターなんです。

以上。

2011年7月4日月曜日

ドラムセット模様替え2

オイルステインで塗装したドラムセットですが、なかなか様になってるので画像を載っけようと思います。


画像じゃ分かりづらいかな?もともとは銀色だったんです。そして、フロアタムを除く2つのタイコは片面だけしか皮を張っていない「シングルヘッド」だったんですね。

このたび、その辺に転がっていたダブルヘッドのタムを流用して、ジャズキットを作ってみました。


ちょっと微妙だけども全景。バスドラのヘッドには、わざとらしく「SONOR」という張り紙をセロテープで留めています。ニセ物臭さ満開。

一応コンセプトは「SONORのPhonic」ということで、色合い的にはうまくいったのではないか?と思います。高校の時の打楽器パートの友人もだませたしね。


13インチのタムをフロアタムの横に置いています。これもまた良し。


シンバルがだいぶ増えましたねぇ。ライドシンバルが2枚あります。
・K Zildjian 20” Heavy Ride
・PEARL 24"
・Pearl CX-300 14" Hihat
・K Zildjian Custom 17" Dark Crash
・A Zildjian 16" Rock Crash
・A Zildjian 20" China Boy Low
・Paiste Alpha 10" Splash

メインは「PEARL」の24インチシンバル。5000円で買ったジャンクのシンバルですが、心の底から買って良かったと思っておるです。素晴らしい音がします。ジャズ研の連中にめっちゃ自慢したい!


5000円のシンバルは、この右手側のデカイやつです。左手側のクラッシュはKカスタムの「DarkCrash17"」。すごーい薄くて、叩き方によって音色が全然違う、究極のシンバル。力量がバレて仕方ない。

お手本のドラム「Sonor Phonic」はこんな感じ。


色合いだけは似せることが出来たのでは…と自画自賛したい。あとはバスドラのヘッドを本物に交換するだけだ!3000円の出費。痛い!

以上。

2011年7月3日日曜日

一年生アンサンブル日記 第2日

☆今日やったこと
・和音のつくり(1−5−3度)
・和音の基準の取り方
・聞いて合わせる練習

☆今日できたこと
・1度を見つける
・ピアノのあとに合わせる

☆次の課題
・音階を理解する
・和音と音階を照らし合わせる

スケールさえ弾ければ、たいていの曲はどうにかなると思うので、空いた時間を使ってスケール練習をやって欲しいと思う。その前に長音階、3つの短音階について説明しないと。

以上。

2011年6月29日水曜日

1年生アンサンブル日記 第1日

忘備録。

☆今日やったこと
チューニングの基礎
他の人の音を意識すること
スコアを読んで、自分の音の立ち位置を確認すること

☆今日できたこと
他の音に意識を向ける
臨時記号の考え方

☆次の課題
縦を合わせる
アーティキュレーションを考える
まずは大きな音で弾いてみる

次は土曜日の午後5時から。
10小節目まで。
以上。

2011年6月3日金曜日

なみちゃん(仮)最終章

一応、これで完成としようか。あとはシェアウェアとしての「キーコード」に関するルーチンを組み込めば完成。



ごらんになった方は、是非感想をお聞かせ下さい。

以上。

2011年4月7日木曜日

ギタリストへ

とある曲でギターを弾くことになった。

非常に「歌謡曲」な感じの曲。その裏でチャリチャリ鳴ってるような、そんな感じの音。

手持ちの楽器はレスポールしかないんだけれども、欲しい音はストラトの音なんだよねぇ…。アンプでうまく誤魔化すしかないのかな。

ジャズコーラスか、フェンダーか…。

悩みは尽きない。

以上。

2011年1月31日月曜日

今年の「生誕○○周年」「没後○○周年」

演奏会のプログラムというものは、いろいろな趣向を持って決められている。例えばあるオケでは指揮者の好みによって、はたまたあるオケでは団員の投票や選曲委員会によって。ハイドンの交響曲を1番から最後まで毎年何番かずつ演奏する団体もあるだろう。

そんなオケのプログラム事情で頻繁に見られるものの一つ「誰それの生誕○○周年」とか「没後○○周年」と呼ばれる、俗に言う「誰それイヤー」に沿ったプログラムの組み立てである。2006年の「モーツァルト生誕250周年」は、それはもう大変だった。あちこちのオケが「フィガロの結婚」序曲を演奏するものだから、コントラバス奏者の自分としては、出だしのユニゾンフレーズはヒヤヒヤしたものだった。あれだけは何回演っても慣れないなぁ…。

というわけで、50年を一区切りとして、今年2011年が一体「誰イヤー」なのか?を調べてみた。誰でも知っているような大家から、誰も知らないような本当にマニアックな作曲家まで入り交じっているので、代表作を調べるのなんかはとっても大変だった。生年または没年が曖昧な作曲家は除外してある。ちなみに、作曲家の名前に付いているリンクはWikipediaへ、(IMSLP)と書いてあるリンクはPetrucciMusicLibrary(IMSLP)に作曲家該当ページへのリンクである。しかし、必ずしも代表曲が掲載されているとは限らない。


<中世・ルネサンス>
・フィリップ・ド・ヴィトリ(1291-1361:没後650周年)
代表作:不明

シモン・ロエ(1550前-1611:没後400周年)
代表作:不明

トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア(1548-1611:没後400周年)
代表作:死者のためのレクイエム(IMSLP)

ジョゼッフォ・グアーミ(1540-1611:没後400周年)
代表作:不明(IMSLP)


 <バロック>
ヤコポ・ペーリ(1561-1633:生誕450周年)
代表作:世界最古のオペラ「ダフネ」(IMSLP)

アダム・シュタイグレーダー(1561-1633:生誕450周年)
代表曲:不明

・パブロ・ブルーナ(1611-1679:生誕400周年)
代表作:不明(IMSLP)

ルイ・クープラン(1626?-1661:没後350周年)
いわゆる「クープラン」の叔父に当たる
代表曲:不明(IMSLP)

ゲオルグ・ベーム(1661-1733:生誕350周年)
代表曲:オルガン曲、チェンバロ曲など(IMSLP)

アンリ・デマレ(1661-1741:生誕350周年)
代表曲:宗教音楽など(IMSLP)

ジャコモ・アントニオ・ペルティ(1661-1756:生誕350周年)
代表曲:宗教曲、歌劇多数

ジャン=ジョセフ・ド・モンドンヴィル(1711-1772:生誕300周年)
代表作:器楽曲数曲、オペラ数曲、教会音楽など(IMSLP)

ウィリアム・ボイス(1711-1779:生誕300周年)
代表作:交響曲、劇音楽ほか(IMSLP)


<古典>
・イグナーツ・ホルツバウアー(1711-1783:生誕300周年)
代表作:不明(IMSLP)


<ロマン>
フェディナント・ヒラー(1811-1885:生誕200周年)
代表曲:オペラ、オラトリオ、カンタータなど(IMSLP)

フランツ・リスト(1811-1886:生誕200周年)
代表曲:多すぎて書ききれない(IMSLP)

アンブロワーズ・トマ(1811-1896:生誕200周年)
代表曲:オペラ「ミニョン」「ハムレット」(IMSLP)

アントン・アレンスキー(1861-1906:生誕150周年)
代表曲:2つの交響曲、ピアノ曲、協奏曲など(IMSLP)

ルードヴィヒ・トゥイレ(1861-1907:生誕150周年)
代表曲:ピアノと管弦楽のための6重奏曲(IMSLP)

・チャールズ・A・ツィンマーマン(1861-1916:生誕150周年)
代表曲:不明(IMSLP)
 
ヨハン・スヴェンゼン(1840-1911:没後100周年)
代表曲:交響曲第1番、第2番(IMSLP)

グスタフ・マーラー(1860-1911:没後100周年)
代表曲:10の交響曲、歌曲ほか多数(IMSLP)

ミカロユス・チュルリョーニス(1875-1911:没後100周年)
代表曲:ピアノ曲ほか、画家として有名(IMSLP)


<近代>
ジャン・アラン(1911-1940:生誕100周年)
代表曲:オルガン曲「連梼」(IMSLP)

バーナード・ハーマン(1911-1975:生誕100周年)
代表曲:ヒッチコック映画音楽、映画「タクシードライバー」

ニーノ・ロータ(1911-1979:生誕100周年)

・アラン・ペッタション(1911-1980:生誕100周年)
代表曲:17の交響曲、管弦楽曲、室内楽など

アラン・ホヴァネス(1911-2000:生誕100周年)
代表曲:67にものぼる交響曲


他にも生誕50周年、没後50年とかあったけども、こういうのはやっぱり100年以上経たないと…と思ってやめちゃった。

やっぱり今年のハイライトはリストとマーラーかなあ。どっちも指揮者にとっては頭が痛い作曲家だなぁ。世界中でリストのハンガリー狂詩曲やピアノ協奏曲、マーラーの交響曲1,2,5,6番が演奏されることだろうね。マーラーの8番は…さすがに機会は多く恵まれないだろうけども、お金のある団体が本当に1000人集めて演奏しそうだな。

個人的にはスヴェンゼンを強く推したいところ。いわゆる「北欧組」の作曲家で、一度だけこの人の2番を演奏したけれども…素晴らしい曲だった。機会はそうそう廻ってくるものではないが、もう一度演奏してみたい曲の一つ。

それにしても、ヤコポ・ペーリの「(知られているうちで)世界最古のオペラ」はすごい。もしこれが本当だとしたら、今年はオペラ元年、そしてオペラ450周年…なんてことになるのかな?

ああ、疲れた。以上。

2011年1月29日土曜日

スコアって

今日は英語5時間で疲れた…。

目の前にネコがいるので、今日は「スコアってどのように使うの?(=譜読みの方法)」について考えてみようと思う。

音楽をやる上でどうしても切り離せない概念、それは「自分のポジション」であるように思える。言い換えれば「アンサンブルをどのように組み立てていくか?」ということを、自分の頭で考えることであろう。ご存じの通り、ソロ(独奏)を除く全ての音楽に「アンサンブル」という概念が存在する。つまり、他の誰かと演奏を行う際に、自分の立場をよく考えなければならない、ということである。

厄介なことに、その「立場」というものは一定ではない。曲の最中にその役割は、それこそ今自分の目の前にいるネコの目のようにめまぐるしく変化する。もちろん、その役割が一定な場合も存在するのであろうが、極めて少数であろう。そして、その役割の変化は、アンサンブルに参加する人数が増えれば増えるほど、より複雑になる傾向にある。

例えば、弦楽4重奏というジャンル。よく言われることに「この演奏形態には、アンサンブルの要素が全て詰まっている」。手放しに賛成は出来ないが、言い得て妙であると思う。人数が少なくなれば少なくなるほど、各個人の役割がより明確になるから、弦楽に限らず、どんな楽器のアンサンブルでも、まずは少人数で「自分の役割に責任を持つ」という作業に慣れることが肝心であろう。

では、具体的にどのようにして自分の役割を認識すればいいのであろうか?

まず始めにすべきことは「自分以外の楽器は、どのような音を出しているのか?」ということを調べることである。自分以外の音を知れば、相対的に自分の役割が分かる。そのためには「総譜(スコア)」が必要になる。

弦楽4重奏を例に取ろう。自分がヴァイオリン1番であったならば、担当すべきは主に旋律であろう。ただし、いつもそうであるとは限らない。2番ヴァイオリンと組んで、刻みを担当する中でヴィオラが旋律を演奏することだってあるだろう。その場合、同じような動きをしているのは2番ヴァイオリンである。無論、旋律であるならば、スコアの中では他のパートと連携して…ではなく、旋律的な動きをしているであろう。それが主旋律であるなら問題ないが、オブリガード(対旋律)である場合、少々厄介かも知れない。その辺は、またいずれ説明する。

自分の役割が明確になったら、次にすべきことは「音量、音程の取り方」を考えることである。もちろん、スコアを傍らに置きながら考えていくことである。

ピアノという楽器は、現代においては主に「平均律」と呼ばれる調律がされている。ピアノは200本にも及ぶピアノ線が張られており、それらの張力を調整することによって音程を決定する。つまり、演奏の最中に、根本的な音程の微調整をすることが出来ないのである。ここで「根本的に」という言葉を使ったのは、鍵盤を叩く強さを変えることによって、若干ではあるが音程の上下が可能である。優れたピアニストというのは、この打鍵の強弱によって音量の大小のみならず音程の高低もコントロールするのである。

一方、管弦楽に用いられる楽器の多くは、演奏の最中に音程の微調整が可能である。弦楽器であるならば、押弦の位置を若干ずらすことによって、木管楽器であるならばブレスのコントロールまたは変え指によって、金管楽器であるならば、やはりブレスコントロールによって、音程の微調整が可能である。

実は、ピアノに用いられる「平均律」と呼ばれる調律法は、言わば「妥協の産物」である。和音を美しく響かせるには、その音の波の調和が最も大事な要素である。細かい話は割愛するが、ピアノで妥協していたようなことが、音程を微調整できる管弦楽器においては容易に実現出来るのである。

ハ長調。
上昇音型のとき、7番目の「H」が導音である。

 イ短調。
この「Fis」と「Gis」が「A」に向かう導音であるから、
この2つの音を平均律より若干高めに取ることによって、
旋律に緊張感を与える。

この概念は、旋律、和音両方において重要である。つまり、自分が旋律を担当しているのなら、例えば上昇音型の最後の音(1度への導音)は若干高めに取ることによって、その音に若干の緊張感を持たせ、そして1度へと達したとき、その緊張感が解放される(和声楽においては「解決」という)ような印象を与えるのである。さらに「旋律中の臨時記号」は、♯ならば若干高く、♭ならば若干低く音程を取れば、より旋律的な印象を与えるはずである。また、自分が和音の一要素であるのならば、その和音が最も豊かに響くように、自分の音程を微調整する。例えば1-3-5の長3和音であるならば真ん中の音(長3度の音)を若干低く、1-3-5の短3和音であるならば、逆に真ん中の音(短3度)を若干高く音程を取る。1-3-5-短7で構成される7の和音であれば、1-3-5のルールに加えて、短7の「不協和音」を、上手く調和するように「かなり低めに」音程を取る必要がある。

ハ長調の1の和音(一番左)とハ短調の1の和音(左から2番目)。
いずれも3の音(EまたはEs)を若干変化させることにより、
平均律よりも豊かな響きを得ることが出来る。

7の和音。
短7度を混ぜる和音では、短7度をかなり低めに取ることにより、
1-3-5にうまく調和させることが出来る。

音量に関しては、音程ほど抽象的ではない。考慮するべきことは、自分の楽器の特性(どのような音色か?他の楽器と比較してどれくらい音量が出るのか?音程と音量の関係は?)である。それをよく熟知した上で、アンサンブルの中での音量を決定する。もちろん、要求される音量は刻一刻と変化するから、曲の場面をよく理解すべきことは言うまでもない。

音量の決定において、一つ大事なことがある。それは、他の楽器と全く同じ音、または同じような動きを演奏している場合である。弦楽4重奏を例に取ると、1番ヴァイオリンが旋律を演奏していて、2番ヴァイオリンとヴィオラで刻んでいるとする。もちろん、その場面の主役は1番ヴァイオリンであるから、2番ヴァイオリンとヴィオラは1番ヴァイオリンの邪魔にならないような音量を心がける必要がある。では、2番とヴィオラが、それぞれ通常の8割掛けくらいで演奏すればいいのであろうか?答えは「No」であろう。なぜなら、旋律1つ(1番)に対し、伴奏は2つ(2番&ヴィオラ)である。人間の耳の特性(カクテルパーティー効果)や、波の干渉など、単純な足し算(0.8+0.8=1.6)で言い切れるものではないのだが、自分ひとりのことだけではなく、自分側の音が2つあることを考慮し、それに応じた音量のコントロールが求められるであろう。

このように音程、音量の微調整というのは「知らなければ出来ない」ことであり、楽器の巧拙とは若干趣を異にする。つまり、ソロでどんなに素晴らしい演奏が出来たとしても、アンサンブルにおいてこの部分が考慮されていなければ、全くもって意味がないばかりか、邪魔をしていることにさえ成りかねない…と言えるだろう。旋律はもとより、和音のパーツであれば、他人(他の音)との「直接の関わり」を持つと言うことであるのだから、自分の役割を明確に自覚し、それを音程や音量という物理現象(=出音)として実現することは、アンサンブルにおいては非常に重要なことである。

アンサンブルを研究する上でスコアで読み取るべきことは、慣れないうちは上に挙げた2つ(自分の役割、音量と音程)だけで十分であると思う。もちろん、慣れてきたら他のいろいろなことが読み取れるようになるだろうし、読み取る必要も出てくるだろう。しかしながら、いっぺんにいろいろと手を伸ばしすぎると、人間というものは思考的に破綻してしまう。初めのうちは「考えなければ手に負えない」ことを、少しずつ「慣れ」て消化していき、自分の「センス」として取り込んでいく。やがて、以前は「考えなければ手に負えない」ことでも、無意識のうちに実現出来るようになるだろう。一つ出来るようになったら、もう一段高いレベルのことに一つずつ挑戦していけばいい。某走り屋マンガで某とうふ屋のオヤジも言っていたが、楽器を演奏することは自転車や車の運転と同じである。音楽は頭で考えることももちろん大事だが、経験(=センス)に裏打ちされた熟練の技術も大事であるのだから。

言いたいことは山ほどあるのだが、キリが無くなるので以上。なお、ここに掲載した諸処の説明、解説は、私個人の浅はかな経験に基づくものであり、これが必ずしもどんな場合でも最良の方法である、ということを言いたいのではない。ただ「自分なりに音楽というものを解釈して、それを実戦してみることが如何に大事か?」ということをネット上のごく一部をお借りして力説しているに過ぎない。ここを読まれた方々も、私の戯れ言を鵜呑みにするのではなく、自分なりに音楽というものと向き合い、自分なりの結論を出して頂ければ幸いである。

以上。

2011年1月23日日曜日

なみちゃん1号ベータ版バージョン4

需要はないでしょうが、1週間で消します。
デモ版「なみちゃん1号」です。

https://sites.google.com/site/mazda9708/soft/nami4.zip

ClamXav20110123パターンファイルにてウィルスチェック済み。

必ず、解凍した内部の「README.TXT」をご覧下さい。

なお動作に関する対応は、期間は1週間以内、私のリアルでの知り合い、先日お問い合わせを頂いた「朝香さん」を除く先着3名様までとさせて下さい。

以上。

20110421追記
公開は終了しました。
ダウンロードはできません。
以上。

2011年1月21日金曜日

優先順位

テレビで「優先順位」について放送されていた。

要するに「同じ仕事をやっているのだけれども、その順番が優先すべき順番に為されていないがために、結局残念な結果になってしまう」という内容だった。

音楽についても全く同じことが言えると思う。

「音楽を演奏する」ということにおいて、譜読みという作業は大事なことだ。初心者なら尚更のこと。ある程度の経験があって、適切なセンスの積み重ねが出来ているのならばまだしも、楽譜を入手して、いきなり楽器を手にして曲練習、合奏に参加するというのは考え物だ。伴奏メインなら特にその必要性を考えて欲しい。

音楽というモノは主に
・旋律
・和音
・リズム
で構成されている。その3つの中で一つの楽曲を支配しているもの、それは間違いなく「和音」と「リズム」である。断じて「旋律」ではない。

何故か?和音の切れ目はリズムによって支配される。逆に言えば、和音の切れ目が「リズムそのもの」である。そして、和音というものは、旋律に用いることの出来るスケール(音階)を限定する。和音によって、使える音(和音の構成音に付随する音、またはその導音など)が限られているのであるから、このことは必然的と言える。

「アドリブ」というものはめちゃくちゃに演奏することではなく、ある一定の「コード進行」に沿って演奏しなければならないことは常識であるが、では「逆のパターン」はどうか?単一の旋律には、ただ一つの和音しか対応できないのか?

答えは「No」である。一つの旋律には複数の和音の組み合わせが考えられる。

和音の基本は「1度」「5度」「4度」であるが、それに他の度数、テンションノート(9度、11度、13度、フラット5)を組み合わせることも出来る。そして、そのようなコード進行を如何に組み立てていくか?が「センス」と直結するのである。

「良いコード進行=センス」には「幅広く音楽を聴いている」裏付けが必然とされるだろう。

音楽は、上に挙げた3つの要素が複雑に混じり合って構成されている。ただ、どうしても旋律に耳が行きがちであるが、残りの2つも旋律と同じくらい、場合によっては旋律以上に音楽を支配しているわけである。単純に「優先順位」を決定づけず、その本質を客観的に眺めることが肝心なのではないだろうか?

そして、その重要性を認識した上で「自分の役割は何か?」ということを深く考え、譜読みをする。一見遠回りであるような気がするが、幅広い音楽の「汎用性」を追求するならば、このような段階を経るべきであると思う。「譜読みのない曲練習」は、曲を使い捨てにしていることに他ならないのである。

意見のあるお方、どうぞお聞かせ願いたい。

以上。

2011年1月20日木曜日

ひとりバンド

バンドを結成しました。

ドラム:プラズマさん
ベース:プラズマさん
ギター:プラズマさん
キーボード:プラズマさん

ヴォーカル募集中です。場合によっては、これも自分でやるしかないのかな…。

んで、1人で演奏できる曲を見繕っているのですが、インスト系の曲は各パートのテクニックが要求されるのでなかなか難しい。今までクリムゾンやクリエイション(Spinning Toe Hold)など録ってきたのだが、これ以上の所謂「フュージョン」となると、一定以上のレベルが求められるのでややこしい。スタジオの時間の都合上、全て「一発録り」をしなければいけないので、練習時間を考えるとフュージョンはツライ。

となると、やはり歌モノか…。

ふと思い出した。「ドアーズ」ってバンドの「Light My Fire」。今から40年以上前のバンドの曲で、ベースがいないという珍しいバンドの名曲。その代わり、ローズピアノのベースラインとオルガンの印象的なイントロ、ソロが特徴。

そして、ヴォーカルのジム・モリソン。破廉恥なステージングで世間に衝撃を与えた…という話だけが一人歩きをしているが、その難解で詩的な歌詞がUCLAの演劇科卒という彼の演劇・文学畑を象徴している。それにしても猥褻な歌い方だ。

「Light My Fire(ハートに火を付けて)」


こんなの歌う自信ないなぁ…。

フュージョンだったら初期スクエアなら何とかなるか?

「Truth」


これくらいだったら、少しギターとシンセを練習すれば…。まずはスコアを買ってこようかしら。

以上。

2011年1月9日日曜日

[演奏記録]Sunset(Gary Moore)

部屋を片付けていたら、懐かしいものが出てきた。中学、高校と使っていたギターエフェクター「ZOOM 1010」。当時はマルチエフェクターで1万円!という衝撃的価格で一世を風靡したZOOM社の製品。最近はあんまり見ないけども、元気でやっているだろうか…。


中学の時は、これをオーディオのアンプにつないでゲロゲロに歪ませて、トンデモナイ音を出していたっけ。とりあえず「歪めばいい」という年頃ですから。あのときは若かった。そして、お金貯めてマーシャルのJCM-900とギブソンのレスポールを買ったんだっけ。AC/DCのアンガス・ヤングっぽい音が出したくて。その辺りから「歪みを抑える」ということと「ピッキングで歪ませる」事を覚えたんだっけ。

でも未だにゲロゲロな歪みは大好物だ。たまーにトランジスタ臭い「ビャビャビャーー」って音も恋しくなるのよね。というわけで、たまに発掘したこのエフェクターで、多重録音をしてみましたよ。

1分ちょっとなんで、是非聴いてみて、批評を頂けたら幸いです。

"Sunset"
(作曲)Gary Moore (ギター)プラズマさん


うん、音を作り込まなかった分、これが限界。とにかく歪ませないとペケペケな音になっちゃう。そういうエフェクターなんだろうか…。思い出せない。

ゲイリー・ムーアと言えば泣きのギター。だけど、それにしてもコード進行が素晴らしい。こういうコード進行は勉強になる。オンコードとナインスの組み合わせとか、とってもジャズ的で都会的。でも、真似したくても出来ないんだよなぁ。精進精進、っと。

以上。

2011年1月8日土曜日

[演奏記録]ひとりクリムゾン「Red」

その昔、バンドで演奏したクリムゾンの「Red」をひとりバンドで演奏しました。

音作りが難しい…。やはりビッグマフが必要か?高いんだよな、あれ。作ろうかな。

そして、やはり決まらない中間部のギターベース。予想通り!




もっとドラム上手くなりたいね。

以上。

2010年12月23日木曜日

[演奏記録]ひとりクリムゾン「太陽と戦慄パート2」のパート2

ギター録り直した。ドラムも録り直したいんだけど。



評価は甘んじて受けたいです。

磁界は、いや次回は「ひとりクリエイション『Spinning Toe Hold』」ならびに「ひとりクリムゾン第2弾『Red』」。

以上。

2010年12月18日土曜日

[演奏記録]ひとりクリムゾン「太陽と戦慄パート2」

・スネア、バスドラの音が埋もれちゃった
・ギターがヘタクソ、特に最後
・ベースの音があんまり聞こえない

ダメ出しをすればキリがないけども、1時間で3パート録ってみました。

ひとりキングクリムゾン
「太陽と戦慄パート2」
ギター:プラズマさん ベース:プラズマさん ドラム:プラズマさん

そのうちまた録り直したいなぁ。ドラム叩いたの半年ぶりだしなぁ。
ギターの練習もベースの練習も1週間しかできなかったしなぁ。
と、言い訳してみる。

批評して下さい。ハイ。

ホントは「Red」も録ったけど、ベースだけ時間が無くて撮れなかった。
ただ、ドラムだけ録ってしまえばこっちのものなんだよね。
家で録れるし。

以上。

2010年12月14日火曜日

ひとりキングクリムゾン

私は、音楽という名の付くものなら何でも耳に入れてしまう中毒者である。ロック、ジャズ、ポップ、クラシック、テクノ、ハウス、ドラムンベース、演歌、GS、民謡、長唄、ヨーデル、ガムラン音楽などなど…。ただ、全てを同時期にまんべんなく聴くのではなく、ある程度の「波」があって、特定の時期に集中して同じような音楽を聴くのである。

最近はもっぱら「キング・クリムゾン」である。キング・クリムゾンとは、1960年代後半にイギリスで結成され、紆余曲折を経て現在も活躍するグループのことである。一説には「プログレッシブ・ロック」という範疇に入ると言われている…が、そもそもクリムゾンは既に「クリムゾン」というジャンルなので、この呼び名は適当ではないかも知れない。

そのクリムゾンを、近頃は演奏してみたくなった。曲を物色していると…難しい曲ばっかりなんだよねぇ。ずーっとパーカッションをやってきたから、16分音符までの変拍子(16分の5拍子とか)だったら何でもないんだけど、いかんせんベースやギターまで含めると厳しい。

というわけで、2曲選んでみました。
・Red (アルバム『Red』収録)
・太陽と戦慄パート2 (アルバム『太陽と戦慄』収録)

太陽と戦慄パート2
(原題は「Larks' Tongues in Aspic Part 2」直訳すると「煮こごりの中の燕雀の舌その2」)


Red


この辺までだったら、あんまり難しくなさそうなんだけど…これ以降の曲になると一人で演奏するにはツライ。

というわけで、スタジオ予約しなきゃ。

以上。

2010年12月10日金曜日

楽器の構造って、そんな単純なものではないと思った矢先にベースが不調を訴えて云々…

エレクトリックな楽器って、よく考えてみればアコースティックな楽器以上にアコースティックなんじゃないのか?という気になる瞬間がある。

例えばエレキギター。構造で言えば極めて単純だ。

弦の振動をピックアップで拾う。ピックアップは磁石の周りにコイルが巻き付けてあるだけであり。弦という誘電体で磁界を乱すことによって、その「磁界の揺らぎ」を「音」の信号として送出する。

エレキギターを始めた中学生の頃、なぜエレクトリックなのにボディの「鳴り」が、エレキギターとしての出音に影響を及ぼすのか分からなかった。弦が振動していて、それがピックアップで拾われるんだから、それを支えているだけのボディが音に影響を及ぼすとは考えられなかったわけである。だけど「ギターマガジン」や「プレイヤー」などの専門誌を見ていると、59年のレスポールの記事について「この59は生鳴りが最高だから、アンプに通せば安物との違いは素人でもすぐ分かる」と書いてあるわけだ。エレクトリックな楽器の仕組みと、その楽器そのもののアコースティックな特性がどう結びつくのか、考えが及ばなかったのである。

1959年製レスポールスタンダード。
家が1軒買えてしまうほどのお値段。
もはや高価な楽器はクラシック楽器の専売特許では無くなった。

しかし、そのうち気づくのであった。弦の振動がボディに伝わり振動することによって、その振動が弦へとフィードバックしている、ということにね。すわなち、弦の振動は、自身が振動することによって与えたボディの振動を再び受け取って、振動の質を変化させているのである。生鳴りが大きい…ということは、ボディ自体の振動も大きいということだから、弦へフィードバックする影響も大きい、ということになる。

弦の材質とボディの材質を比較すると、弦の方が硬く密度が大きいのは明らかだが、弦よりもボディの方が大きいために、振動の密度…という面ではボディの方が細かく、その細かさが倍音→音の豊かさというプラスアルファを弦へと伝えているのではないか…?とそう考えられる。ボディがしっかり振動することは、豊かな音への第一歩ってことですな。

さらに、エレキギターは「アンプ」という、もう一つの「楽器」を介することによって音を出す。スピーカー、アンプの回路、シールド、全てが音へ影響を与えるのである。たかが電気信号と侮る無かれ。すごくシビアなシステムになっているのである。

エレクトリックな楽器はアコースティックな良さなど一切無い…という人は、現代ではだいぶ減ったと思うが、私は上記のような理由で、エレクトリックな楽器にアコースティックな要素が皆無であるとは思わない。むしろ純粋なアコースティックよりも複雑なシステムを持っていると思っている。

ただ、これはアコギとエレキの「どちらが優れているか?」を論ずるものではない。それぞれにはそれぞれの良さがあり、単純に比較できるものではない、ということだ。

簡単に生鳴りを改善できるシステムは無いものかなぁ。発明したら、それはもう革命だろうな。研究してみようかな。

ベースのボディとネックがビビりはじめて、ふと考えたことでありました。ビビるってことは振動してるってことだから、まあ…いいことなのかな。でもビビって振動が犠牲になっているから、早く改善しなくては。ネックジョイント部分が怪しいんだよなぁ。

以上。

2010年10月24日日曜日

大工さん

さて、本日はカーペンターズについて。

カーペンターズと言えば、永遠のポップグループであるが、その名曲たるや枚挙に暇がない。軽快なスライドギターのイントロが印象的な「Top Of The World」、オーボエのイントロから入り、歌の内容と言えばレコードのギタリストに恋をする「Superstar」、ジャズフルートチックなソロが素敵すぎる「Masquerade」、結婚式の定番ソング「We've Only Just Begun」…などなど。

このグループ…というかデュオは、兄であるリチャードのピアノ、妹であるカレンのヴォーカルの2人による名曲の数々…という印象が無くもないが、そのカレン・カーペンター、実はドラマーとしても相当な力量であることは、今の若い人たちにはあまり知られていない。

ヴォーカリストとしても超一流…さらにドラムもなんてズル過ぎる。

下の動画は…やや細切れではあるが「オイシイとこ取り」な感じで、彼女のヴォーカリストとしての魅力、またドラマーとしての力量をざっと眺めるには良い感じ。



スタイルとしては、古いジャズドラマーがポップスを叩いたら?といった感じだろう。セッティングも、ジャズのドラムをそのまま拡張していったような感じ。そのような古いドラマーたちがマーチングのようなスタイルを極めていたのと同じく、彼女もまたシングルストロークの達人であろう。ただ、ドラムそのものの音色は、素材がアクリル製のビスタライトであったりシングルヘッドであったりと、かなりタイトでデッドな音となっている。これは当時の流行…という側面もあろうが、何よりカーペンターズがヴォーカルをメインに置いたポップグループであることが大きいのでは無かろうか?ダブルヘッドでドラムの余韻を生かしたまま手数を増やすと、どうしてもヴォーカルや他の楽器の邪魔になってしまう。そこで、敢えてタイトなチューニングにすることで、手数を多くしてもヴォーカルの邪魔にならないようにしてあるのではないか?と推測するんだけども。

それにしてもこのグループのコード進行はハンパない。とてもじゃないが真似出来るようなモノじゃない。極めてジャズ的な音使いながら、決して難解に聴かせないところが彼らのすごいところだと思う。まあ、バート・バカラックさんの仕事なんだろうけども。

「We've Only Just Begun」のサビ辺りの転調転調転調…。全くイヤミじゃないところがすごい。



今の人たちには、もっとカーペンターズを聴いていただきたいものだ。

以上。