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2010年10月24日日曜日

大工さん

さて、本日はカーペンターズについて。

カーペンターズと言えば、永遠のポップグループであるが、その名曲たるや枚挙に暇がない。軽快なスライドギターのイントロが印象的な「Top Of The World」、オーボエのイントロから入り、歌の内容と言えばレコードのギタリストに恋をする「Superstar」、ジャズフルートチックなソロが素敵すぎる「Masquerade」、結婚式の定番ソング「We've Only Just Begun」…などなど。

このグループ…というかデュオは、兄であるリチャードのピアノ、妹であるカレンのヴォーカルの2人による名曲の数々…という印象が無くもないが、そのカレン・カーペンター、実はドラマーとしても相当な力量であることは、今の若い人たちにはあまり知られていない。

ヴォーカリストとしても超一流…さらにドラムもなんてズル過ぎる。

下の動画は…やや細切れではあるが「オイシイとこ取り」な感じで、彼女のヴォーカリストとしての魅力、またドラマーとしての力量をざっと眺めるには良い感じ。



スタイルとしては、古いジャズドラマーがポップスを叩いたら?といった感じだろう。セッティングも、ジャズのドラムをそのまま拡張していったような感じ。そのような古いドラマーたちがマーチングのようなスタイルを極めていたのと同じく、彼女もまたシングルストロークの達人であろう。ただ、ドラムそのものの音色は、素材がアクリル製のビスタライトであったりシングルヘッドであったりと、かなりタイトでデッドな音となっている。これは当時の流行…という側面もあろうが、何よりカーペンターズがヴォーカルをメインに置いたポップグループであることが大きいのでは無かろうか?ダブルヘッドでドラムの余韻を生かしたまま手数を増やすと、どうしてもヴォーカルや他の楽器の邪魔になってしまう。そこで、敢えてタイトなチューニングにすることで、手数を多くしてもヴォーカルの邪魔にならないようにしてあるのではないか?と推測するんだけども。

それにしてもこのグループのコード進行はハンパない。とてもじゃないが真似出来るようなモノじゃない。極めてジャズ的な音使いながら、決して難解に聴かせないところが彼らのすごいところだと思う。まあ、バート・バカラックさんの仕事なんだろうけども。

「We've Only Just Begun」のサビ辺りの転調転調転調…。全くイヤミじゃないところがすごい。



今の人たちには、もっとカーペンターズを聴いていただきたいものだ。

以上。

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