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2011年1月31日月曜日

今年の「生誕○○周年」「没後○○周年」

演奏会のプログラムというものは、いろいろな趣向を持って決められている。例えばあるオケでは指揮者の好みによって、はたまたあるオケでは団員の投票や選曲委員会によって。ハイドンの交響曲を1番から最後まで毎年何番かずつ演奏する団体もあるだろう。

そんなオケのプログラム事情で頻繁に見られるものの一つ「誰それの生誕○○周年」とか「没後○○周年」と呼ばれる、俗に言う「誰それイヤー」に沿ったプログラムの組み立てである。2006年の「モーツァルト生誕250周年」は、それはもう大変だった。あちこちのオケが「フィガロの結婚」序曲を演奏するものだから、コントラバス奏者の自分としては、出だしのユニゾンフレーズはヒヤヒヤしたものだった。あれだけは何回演っても慣れないなぁ…。

というわけで、50年を一区切りとして、今年2011年が一体「誰イヤー」なのか?を調べてみた。誰でも知っているような大家から、誰も知らないような本当にマニアックな作曲家まで入り交じっているので、代表作を調べるのなんかはとっても大変だった。生年または没年が曖昧な作曲家は除外してある。ちなみに、作曲家の名前に付いているリンクはWikipediaへ、(IMSLP)と書いてあるリンクはPetrucciMusicLibrary(IMSLP)に作曲家該当ページへのリンクである。しかし、必ずしも代表曲が掲載されているとは限らない。


<中世・ルネサンス>
・フィリップ・ド・ヴィトリ(1291-1361:没後650周年)
代表作:不明

シモン・ロエ(1550前-1611:没後400周年)
代表作:不明

トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア(1548-1611:没後400周年)
代表作:死者のためのレクイエム(IMSLP)

ジョゼッフォ・グアーミ(1540-1611:没後400周年)
代表作:不明(IMSLP)


 <バロック>
ヤコポ・ペーリ(1561-1633:生誕450周年)
代表作:世界最古のオペラ「ダフネ」(IMSLP)

アダム・シュタイグレーダー(1561-1633:生誕450周年)
代表曲:不明

・パブロ・ブルーナ(1611-1679:生誕400周年)
代表作:不明(IMSLP)

ルイ・クープラン(1626?-1661:没後350周年)
いわゆる「クープラン」の叔父に当たる
代表曲:不明(IMSLP)

ゲオルグ・ベーム(1661-1733:生誕350周年)
代表曲:オルガン曲、チェンバロ曲など(IMSLP)

アンリ・デマレ(1661-1741:生誕350周年)
代表曲:宗教音楽など(IMSLP)

ジャコモ・アントニオ・ペルティ(1661-1756:生誕350周年)
代表曲:宗教曲、歌劇多数

ジャン=ジョセフ・ド・モンドンヴィル(1711-1772:生誕300周年)
代表作:器楽曲数曲、オペラ数曲、教会音楽など(IMSLP)

ウィリアム・ボイス(1711-1779:生誕300周年)
代表作:交響曲、劇音楽ほか(IMSLP)


<古典>
・イグナーツ・ホルツバウアー(1711-1783:生誕300周年)
代表作:不明(IMSLP)


<ロマン>
フェディナント・ヒラー(1811-1885:生誕200周年)
代表曲:オペラ、オラトリオ、カンタータなど(IMSLP)

フランツ・リスト(1811-1886:生誕200周年)
代表曲:多すぎて書ききれない(IMSLP)

アンブロワーズ・トマ(1811-1896:生誕200周年)
代表曲:オペラ「ミニョン」「ハムレット」(IMSLP)

アントン・アレンスキー(1861-1906:生誕150周年)
代表曲:2つの交響曲、ピアノ曲、協奏曲など(IMSLP)

ルードヴィヒ・トゥイレ(1861-1907:生誕150周年)
代表曲:ピアノと管弦楽のための6重奏曲(IMSLP)

・チャールズ・A・ツィンマーマン(1861-1916:生誕150周年)
代表曲:不明(IMSLP)
 
ヨハン・スヴェンゼン(1840-1911:没後100周年)
代表曲:交響曲第1番、第2番(IMSLP)

グスタフ・マーラー(1860-1911:没後100周年)
代表曲:10の交響曲、歌曲ほか多数(IMSLP)

ミカロユス・チュルリョーニス(1875-1911:没後100周年)
代表曲:ピアノ曲ほか、画家として有名(IMSLP)


<近代>
ジャン・アラン(1911-1940:生誕100周年)
代表曲:オルガン曲「連梼」(IMSLP)

バーナード・ハーマン(1911-1975:生誕100周年)
代表曲:ヒッチコック映画音楽、映画「タクシードライバー」

ニーノ・ロータ(1911-1979:生誕100周年)

・アラン・ペッタション(1911-1980:生誕100周年)
代表曲:17の交響曲、管弦楽曲、室内楽など

アラン・ホヴァネス(1911-2000:生誕100周年)
代表曲:67にものぼる交響曲


他にも生誕50周年、没後50年とかあったけども、こういうのはやっぱり100年以上経たないと…と思ってやめちゃった。

やっぱり今年のハイライトはリストとマーラーかなあ。どっちも指揮者にとっては頭が痛い作曲家だなぁ。世界中でリストのハンガリー狂詩曲やピアノ協奏曲、マーラーの交響曲1,2,5,6番が演奏されることだろうね。マーラーの8番は…さすがに機会は多く恵まれないだろうけども、お金のある団体が本当に1000人集めて演奏しそうだな。

個人的にはスヴェンゼンを強く推したいところ。いわゆる「北欧組」の作曲家で、一度だけこの人の2番を演奏したけれども…素晴らしい曲だった。機会はそうそう廻ってくるものではないが、もう一度演奏してみたい曲の一つ。

それにしても、ヤコポ・ペーリの「(知られているうちで)世界最古のオペラ」はすごい。もしこれが本当だとしたら、今年はオペラ元年、そしてオペラ450周年…なんてことになるのかな?

ああ、疲れた。以上。

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