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2010年6月8日火曜日

理系人間のための英語勉強の基礎 第3回

基本文型の続き。
今回は「SVC」「SVOO」「SVOC」について。

以下、
S=”subject”「主語(=名詞:主格)」
V=”verb”「動詞(=be動詞、一般動詞)」
O=”object”「目的語(=名詞:目的格)」
C=”complement”「補語(=名詞:目的格)」
とする。


☆SVC

基本的には、be動詞の文型で使われる。
すなわち、

S(主語) =(V ≒ be動詞) C(補語)

である。

This is it.
He is Bob.
They are good friends.

補語となるのは主に名詞節、形容詞であろう。
極めて単純な文型である。

☆SVOO

さて、問題のSVOOである。
目的語を2つ取るのであるが、この「目的語どうしの関係」が重要になってくる。
ということは、その関係にあわせて、自動的に動詞も制限されてくるわけだ。
ここでは、便宜上「最初のOをO1」「2つめのOをO2」とする。

具体的には、

S(主語) →(V=動詞)→ O2(動詞の対象物) → O1(対象物の向かう先)

日本語にすれば、

「Sは O2を O1に Vする」

にでもなるのだろうか?

日本語を見て分かる通り「O2をO1に」とあるので、動詞は必然的に「相手への矢印」が存在する動詞…である。ここでの「相手」とは、主に人、動物、または物体である。しかし「ride」や「go」など、目的語を取るものの、それが乗車手段や行き先であったりなど、必ずしも「相手」ではない動詞はSVOOでは使われない。「show」「teach」「ask」など、対象物を相手取って、その対象に何か施すときに使われる文型である。

例を挙げると、

He showed me a picture.
「彼(S)は 写真(O2)を 私(O1)に 見せてくれた(V)

She asked me a question about English.
「彼女(S)は 英語に関する問題(O2節)を 私(O1)に 問うた(V)

日本語ではあまり馴染みのないパターンだけに少しだけ慣れが必要であるが、ネイティブの日常会話ではよく登場するパターンであるように思える。また、同様の事情によって、比較的問題にもし易い。

☆SVOC

最後にSVOC。「第5文型」などと言われているが、実は大したことはない
簡単に言えば「SVO」と「SVC」の組み合わせである。
「SVO」の「O」が「C」の状態である、という解釈である。
考え方としては、

S(主語) →(V=動詞)→ O(動詞の対象物) ←or= C(補語)

特徴としては、全ての矢印の先が目的語(O)に集中しているということである。
よって、文章の対象とする語は目的語であり、補語はその対象物がどういう状態であるのか、または動詞によってどのように(姿、形、様子が)変化するのかを表している。

The news made me sad.
I found the trouble very difficult.

これも使う動詞が限られる。「make」「find」「think」など。

この文型は、中学校では3年生で、

make + 名詞 + 形容詞

という教え方をされる。これまた困ったものだ。繰り返しになるが、これではmakeの特殊な使い方を教わっただけであって、文型という極めて重要な概念の上っ面をかすめ取っただけだ。まるで応用力が身につく内容ではない。

中学3年ともなれば、それなりの単語力、英語の概念(名詞、形容詞、動詞などなど…)は身についているだろうから、それなりの教え方をするべきだと思うのだが。

単語力はもちろん大事だし、単語を知らなければ文章すらままならないのだが、単語は辞書で調べられる。しかし、文型をはじめとする英語の「概念」は、本人の中に形成されなければならないものであって、調べたからといって何とかなるシロモノではない。概念を理解し、単語だけを知らなければ辞書で調べれば、文章の記述は何とかなる。しかし、いくら単語を知っていても、英語を記述しうるだけの能力(≒概念の知識)が無ければ、ただの単語の羅列になって終わりである。

教育現場では、是非とも再考していただきたいものである。

次回は、英語の99パーセントを占める、文の種類(肯定、否定、疑問)を考える。

以上。

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