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2011年5月30日月曜日

放射能と風評被害9

本当に、こういうのやめてもらえないかなぁ…。

----------------------------以下引用。

「白煙上がった」「半径300キロ内壊滅」  「もんじゅ」巡るデマ騒動相次ぐ

J-CASTニュース 5月29日(日)18時42分配信
「白煙上がった」「半径300キロ内壊滅」  「もんじゅ」巡るデマ騒動相次ぐ
拡大写真
ウェブサイトで公開されている「もんじゅ」のパノラマ写真
福島第1原子力発電所の事故に終息のメドが立たないなか、今度は高速増殖原型炉「もんじゅ」への懸念が高まっている。過去に何度もトラブルを起こし、今は原子炉容器内に機器が落下したまま運転がストップした状態だ。


そのせいか最近、もんじゅに関してネット上で騒ぎが相次いだ。出所不明の資料に基づいた「デマ」も広がった。


■煙の正体は蒸気「放射性物質含んでいない」


「もんじゅから白い煙が上がっている」との情報がツイッター上に出始めたのは、2011年5月28日午前。もんじゅを運営している日本原子力研究開発機構(原子力機構)では、ウェブサイト上で15分おきにもんじゅの外観のパノラマ画像を更新、公開しているが、それを閲覧した人が「異変」を発見したのだ。


ネット掲示板には、更新されたパノラマ画像が張り付けられたが、午後になっても白煙が出続けていた様子が分かる。ツイッターでは「いよいよやばいの?」「絶対に起きてはならない事が起きているのかもしれない」と、事態を恐れる投稿が書き込まれ、中には「拡散をお願いします」と情報を広めようとするユーザーまで現れた。


結局この白煙は、トラブルではなかった。原子力機構は煙について「ボイラーから放出されている蒸気で、放射性物質を含んでいない」と説明。サイト上でも「異常ではありません」と呼びかけた。


もんじゅは1995年、ナトリウム漏れによる火災が発生し、運転を停止。2010年5月に運転を再開したが、同8月には核燃料の交換の際、原子炉容器内に機器が落下する事故が起きていまだに引き上げられないでいる。不始末続きのうえ、福島第1原発の事故で誰もが神経質になっているときに起きた「白煙騒ぎ」に、大勢の人がつい飛びついてしまった格好だ。


■出所不明の「もんじゅ被害想定マップ」


しかし、その数日前に起きた騒動は少々悪質だ。5月23~24日にかけて、ネット掲示板に「もんじゅ被害想定エリア」なる画像が出回ったのだ。ネットの地図サービスを利用したと見られる画像は、日本地図の上に、もんじゅのある福井県敦賀市に目印が打たれ、そこを中心に半径300キロ圏内を示す赤い円と、半径600キロ圏内を示す青い円が描かれている。


地図の左下には、半径300キロ圏内は「壊滅的被害」として、「24時間以内死亡/即死」と刺激的な表現が踊る。この円内には大阪や名古屋、紀伊半島全域や四国東部、伊豆半島の東側まで含まれている。また、東京や福岡は半径600キロ圏内となり、ここも「72時間以内死亡率50%」と書かれている。


画像がネットに出回るにつれ、「どこにも逃げられない」「諦めるときは諦めなければいけないのか」と嘆く投稿がツイッターに寄せられた。一方で、「このマップのソースが分からない」と冷静に考える人も少なくなかった。実際に画像の出所は不明で、画像を見る限りでは「想定エリア」も被害の内容も根拠が一切示されていない。その後、元画像自体が削除されてしまった。


もんじゅに対して人々が抱える不安が、「デマ」によって増幅されてしまったようだ。

----------------------------引用以上。

正しい知識を持たない人間が、憶測と偏見だけで物事を語ると碌な結果にならない証明。当事者は「自分なりに」マズイと思ったからツイートしただけなんだろうけども、第三者には果たしてそいつが専門家なのか、ただの騒ぎたがりなのかは分からない。その辺の情報が渾然一体となって流れてくるから混乱する。

ネットって、正しい知識を持つことが絶対的な条件なんだなぁって、ここのところ痛感する。

蒸気を利用する発電所において必要なもの。水と燃料とタービン。燃料で水を温める。そして何100℃という水蒸気にする。大きな運動エネルギーを持った水蒸気をタービンにぶち当てる。ただそれだけのことだ。燃料の違いで3つの方式に分類できる。「火力発電」「原子力発電」「地熱発電」の3つ。地熱発電は燃料とは言わないかも知れないが、簡単に言えば高温のマグマ溜まりに管を差し込み水を吹き込んで、その返り水(水蒸気)をタービンにぶち当てる。マグマが水を温める燃料といえなくもない。

つまり、発電所内部は水蒸気だらけなわけだ。煙突だって何本もある。ただ煙が上がったからと言って心配するのは…まあ、時期が時期だけに過敏になる気持ちは分からんでも無いけれども。

で、そのハザードマップの半径300kmの根拠は?自分で調べたの?調べもしないで、他人の作った何らかの代物を「ソース」などと鬼の首を取ったかのごとく論うようなことはやめて欲しいんだけどなぁ。それこそ風評被害なんだけど。

論文を書くときは、参考文献ということで他人のデータや結論を引用したり参照する。ただし、学会誌に掲載されたような「出典が明らかで、信頼性のある」ものである必要があるだろう。第三者の目にも明らかな、信頼のあるデータだからこそ引用する価値もあるわけで、その結論を用いて自身のデータの信憑性を高めることができる。

残念ながら、ネット上の情報はその辺りが玉石混淆である。引用するにはそれなりの知識が必要となる。某巨大掲示板の情報が全て嘘だとは思わないが、鵜呑みにするのは危険であろう。そのような場で「これがソースなんだって!」と言い張る本人は実際に調べた上で語っているのかも知れないが、そうでない者もいる。玉を隠すなら玉の中。玉石混淆とはよく言ったものだ。

どうか、自分で調べて正しい知識を持った上でネットを利用していただきたい。でなければ、こんな危険なツールも他にないのでは?

以上。

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