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2010年6月15日火曜日

ニュース「奇跡の帰還で仕分け見直しへ 「はやぶさ」後継機に追い風」

こういう…何にも分かってないんだな、って人たちを見るとヒジョーに頭にくるので、というか、世の中の工学者はみんな同じような考えだと思うので、私も工学者の端くれとして抗議の意を示すために、ここに一言を添えさせていただきたいと思います。

このブログを見ている人がどれだけいるのかは定かではありませんが、できるだけ最後まで読んでいただきたいと思います。

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「奇跡の帰還」を果たした小惑星探査機「はやぶさ」をめぐり、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に追い風が吹いている。JAXAでは「はやぶさ」とは別の小惑星から砂を持ち帰る後継機「はやぶさ2」の計画を進めているのだが、「事業仕分け」を初めとする政権交代による予算の縮小で、実現が危ぶまれていた。ところが今回の帰還で、手のひらを返したように「仕分け」結果を見直そうという声が続出している。

■17億円を3000万円に削減

2014年の打ち上げを目指す「はやぶさ2」も、「はやぶさ」と同様にイオンエンジンを使って、小惑星からサンプルを採取することが目的だ。ただ、「はやぶさ」が着陸した小惑星「イトカワ」は「S型」なのに対して、「はやぶさ2」が目指す小惑星「1999 JU3」は、「C型」に分類される。C型はS型に比べて、より多くの有機物を含むと考えられており、小惑星の有機物と地球生命の原材料との間にどのような関係があるのか、注目されている。

文部科学省は麻生政権時の09年夏、10年度予算の概算要求に「はやぶさ2」の開発費用約17億円を盛り込んだが、政権交代を受けた概算要求のやり直しで、5000万円に激減。さらに09秋の「事業仕分け」で3000万円にまで削られ、開発に着手できずにいた。

ところが、6月13日夜の「奇跡の帰還」を受け、「仕分け」関係者からは、手のひらを返したかのような釈明の声が相次いでいる。

例えば「仕分け人」の統括役を務めていた民主党の枝野幸男幹事長は、6月14日の記者会見で、

「(縮減は)『もう少し工夫すれば、少ないお金で同じだけの効果をあげられるのではないか』という議論だった」

と、開発の必要性自体は否定していないなどと釈明。蓮舫行政刷新相も、6月15日の会見で、

「仕分け結果を何が何でも守るべきだ、ということではない。国民の様々な声は、次期予算編成に当然反映されるべき」

と述べた。

■ギネスブックへ申請も

さらに追い風になりそうな要素もある。JAXAは5月14日付けで、「はやぶさ」の(1)月以外の天体に着陸し史上初めて地球に戻った(2)世界で最も長い期間にあたる2592日宇宙を飛行して帰還した、という2点について、ギネスブックの記載対象になるかどうかの審査を求めている。ギネス社からは4~6週間後に本審査を行うかどうかの返答がある予定で、その本審査を合格すれば、めでたく「新ギネス記録」が樹立されることになる。

このギネス申請は、川端達夫文科相が6月15日の会見で明らかにしたもので、川端氏は、この席で、開発予算の増額について

「それ(はやぶさ)の成果を踏まえ、しっかり考えたい」

と、含みを持たせた発言をしている。

「はやぶさ2」は、小惑星や地球の軌道の関係から、2014年~15年には打ち上げが必要だと考えられている。それに間に合うかどうかが焦点になりそうだ。

出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100615-00000003-jct-soci

-----------------引用以上-----------------

なんだそれ。ふざけんな。
宇宙開発が日本の工学発展のためにどれだけ重要な一端を担っているのかこれっぽっちも理解していないくせに、結果だけ見て正に手のひらを返したような二枚舌。全く以て怒りを通り越しあきれるしかない。

お前らが「無駄」って言ったんだろ。自分の発言に責任持てよ。少なくとも前内閣(麻生さん)は必要と判断したからこそ予算をおろした。それに引き替えこやつらと来たら…選挙対策か?こういうのがむかつくんだよ。日本には資源がない。資源がないのだったら、使えるのは人の頭しかないんだよ。でも、いくら優秀な人材が居ようとも、開発に一番お金がかかるんだよ。お金がなきゃあ優秀な頭を使いようもない。基礎研究の重要さを分かりもしないで、選挙目当ての偉そうなパフォーマンスを繰り広げられちゃあ堪ったモンじゃない。現場の人たちがつくづく気の毒でならない。

日本宇宙工学の偉人たち。野口さん、山崎さん、向井さん、若田さん、秋山さん、毛利さんなどなど…同じ工学者として尊敬の念に堪えない。Yahooのコメント欄を見ていると、

「税金で宇宙旅行、いい気なものですね」とか「宇宙で無重力パフォーマンスをしに行っただけかよ」とか、まるで意味不明、的外れのコメントをしている連中がいる。

そういう連中は、宇宙飛行士の方々が超一流の物理学者であるということ、また、宇宙のもたらす「超高真空」「無重力」といった、地球上では到底実現できない極限の物理学特性の恩恵などこれっぽっちも理解せず、そういう極限状態における材料開発が、日本の屋台骨である「材料工学」を大きく支えている(一番言いたいところですよ)ことなど、説明しても理解できない単純な連中なのだろう。

今回の一件で、今の政府が如何に無能、嘘つき、無勉強、二枚舌、選挙しか興味ない連中かがよく理解できた。日本の産業を大事にしない連中は日本に要らない。

言いたいことは山ほどあるが、キリがないのでこのへんで。
あー、すっきりした。

以上。

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