一つの「文」には、必ず一つの主節が存在する。そして、その主節の補助のための従属節が存在する場合がある。節とは、いわば一つの短い文章であり、その中で文型が存在している。そして、その節の主従関係を比較して「結局、誰(何)がどうであるのか」という結論付けの性格を持つ方を「主節」と言い、「従属節」は、その主節の補助の役割をする。
例文)
When I was younger so much younger than today, I never need anybody's help in any way.
(私が今よりもずっと若かった頃、私はどんなことでも人の助けを借りなかった)
主節)
I never needed anybody's help in any way.
(私はどんなことでも人の助けを借りなかった)
従属節)
When I was younger so much younger than today,
(私が今よりもずっと若かった頃)
従属節は、主節との関係により「名詞節」「副詞節」「形容詞節」の3つに分類することができる。上の例の場合、副疑問詞である”when”が「〜だった頃」と言う意味合いを持ち、主節の「借りなかった」である”needed”という動詞に係っている。このことから、この従属節は「副詞節」であることが分かる。
「形容詞節」の例
I ate an apple which my grandfather had sent for me.
(私は、おじいちゃんが送ってくれたリンゴを一つ食べました)
「私のおじいちゃんが送ってくれた」の部分が関係代名詞として”an apple”を修飾している。名詞の修飾ができるのは「形容詞」であるため、この従属節は「形容詞節」であると判断できる。
「名詞節」の例
I think he have been a businessperson for a long time.
(私は、彼が長いことビジネスマンであるのだと思う)
「彼は長いことビジネスマンであるのだ」の部分が"think"の目的語である(「〜だと思う」の「〜」に当たる)。目的語になれるのは「名詞」の「目的格」であるため、この従属節は「名詞節」であると判断できる。
「節」は、その中での品詞の組み合わせによって、さらに「句」に分けることができる。「句」とは、いくつかの単語が組み合わされた部分で、その集まりがあたかも一つの品詞のように働く。副詞的に働けば「副詞句」、名詞的に働けば「名詞句」、形容詞的に働けば「形容詞句」である。複合動詞の場合は「動詞句」とも言う。上の主節の例では、以下のような句に分解することができる。
I never needed anybody's help in any way.
この"anybody's help"は"needed" の目的語であると言える。であるから、この句はひとまとめで「名詞句」と判断できる。さらに"in any way"は「どんなことでも」という訳になるが、「どんなことでも」→「必要としなかった」というように"needed"という動詞に係る。従って、この句は動詞を修飾する「副詞節」というように判断できる。
最後に、それぞれの句は「単語」へと分解できる。この「単語」が文章を構成する最小単位
であり、それぞれの単語は品詞としての役割を持つ。
I never needed anybody's help in any way.
【主語】I(代名詞・主格)
【動詞】needed(他動詞”need”過去形)
【目的語】help(名詞)
【その他】
・anybody's("anybody's"は"anybody"の所有格である。所有格は品詞上「形容詞」の扱いになるため、この場合は"help"という名詞を修飾する形容詞)
・never(→neededに係る副詞)
・in(→「〜において」というようなニュアンスで、「助けを借りなかった」シチュエーションを指すための前置詞)
・any(「どんな」という意味の形容詞で、"way"を修飾している)
・way("方法"という名詞)
【文型】SVO(第3文型)
以上、ビートルズの「Help!」の歌詞を題材に品詞分解と文型当てを行ってみた。次回は、他の形の文においての品詞分解と文型の考察を行う。
以上。
0 件のコメント:
コメントを投稿