しかし、北海道にはペヤングは存在しない。
その代わり「やきそば弁当(通称”やき弁”)」なるものが存在する。
製造元はマルちゃん。もちろん、本州では売っていない。
本州では「昔ながらのソース焼きそば」がマルちゃんから発売されている。
両者とも、CMはタカアンドトシが出演している。
焼き弁最大の特徴は、めんの戻し汁でスープを作ってしまおうという発想。
弁当という名前の由来がコレである。
マルちゃん「昔ながらのソース焼きそば」のCM。
そしてマルちゃん「やきそば弁当」のCM。
当然、本州ではOAされてない。
両者を深く食べ比べた私なりの違いを考察すると、ペヤングと焼き弁は「ソース」が決定的に違う。焼き弁がウスターソースのストレート的な「真面目さ」があるのに対し、ペヤングはスパイシーな「ワルさ」が特徴である。恐らく、付属している「スパイス」がペヤングの味の秘密であると睨んでいる。その他、麺も焼き弁が平型なのに対し、ペヤングは丸型であるという違いがある。
ペヤング「ソース焼きそば」のCM。
だいぶ懐かしいCMだが、これしか無かった。
ソース焼きそばのCMもどうかと思うが、まあ正統派よりと言えるだろう。
特筆すべきは、同時収録の「ペヤング・中華めん」のCM。
♪ラーメン好きーのおじさんはー
醤油味しか食べませんー
”おじさんは、ドラゴンだったのです”
果たしてどこから諭していけばいいのやら…。
立川志の輔師匠は、ペヤングのCMでは定番です。
伝説のCM「ペヤング・ワンタン麺」では、その見事なアテレコぶりでお茶の間の失笑を誘いました。動画が無かったので、記憶を頼りにその雰囲気だけでも。
とあるオフィスのお昼休みでしょうか。立川志の輔師匠と女性が「ペヤング・ワンタン」を食べています。バリトン歌手数名が発する「♪ワンタンワンタンワンターン」という、耳を直撃する強烈なCMソングに乗せてCMは唐突にスタートします。
ふと女性が師匠に向かって、
”あんたん、ワンタン好きねぇ”
と、意味不明な先制攻撃。そういうあんたんだってワンタン食ってるじゃないか。
負けじと、
”ワンタンも好きだけど、あんたんも好きよ”
などと意味不明のことを口走る師匠。どさくさに紛れて何を言っているんだ。
…しかし女性からの返答は、
”ワンタン好きだけど、あんたんは考えとくわ”
このセリフで師匠がワンタンを吐き出すというリアクションをするのだけれど、女性がセリフを言い終わる前にリアクションしてしまうといういい加減さ。「あんたんは…」あたりで既に返答の全貌を察知しリアクションを始めてしまうあたり、立川志の輔師匠、頭の回転は速いけれど、コントとしては空気読めてないねぇ。まあ、劇中のセリフはどう聞いてもアテレコなんですが、当てるべきセリフの尺を明らかに無視したこのテイクにOKを出してしまうというディレクションのおおらかさもローカルCMならではの醍醐味と言えば醍醐味なのか。
蕩々と語りましたが、本州で生まれ育った私としては…北海道の皆さんには悪いが、ペヤングに軍配が上がるわけです。
しかしながら、北海道に長年住んでいたもう一人の私が、焼きそば弁当も捨てがたいと主張してくる。何しろバリエーション豊富で、基本はソース味。その他「醤油味」「塩味」「スパイシーソース味」「あんかけ風」などなど…。
改めて、北海道は第2の故郷だなぁと強く感じる。
今回は、本州に戻ってきて食べたペヤングのレポートを記載する。
他愛のない内容で申し訳ない。
ペヤング「超大盛」。ノーマルの2倍の大きさ。
中身は「ソース」「かやく」そして重要な「ふりかけとスパイス」。
ノーマルの2倍の麺が中に入っている。
ご覧の通り、麺の形は「丸型」である。
かやくの中身はキャベツと肉。
ソースはややスパイシー風味。
そしてスパイスとふりかけが味を大きく左右する。
お湯を入れて3分待つ。
そのあいだ、ソースを上に載せておくのが定石。
お湯を捨てて、ソースとふりかけ、スパイスをかけてできあがり。
本州では焼きそば弁当は手に入らない。
その逆、ペヤングも北海道では手に入らない。
しかし、最近はネットで注文すれば、全国どこでも手に入るようになった。
…でもね、本州で焼きそば弁当を食べようって気にはならないのよね。
その逆も然り。
いや、嘘。
ペヤングは北海道でも食べたいと思うことはあった。
慣れって恐ろしいね。
以上。
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