電力使用量NOW

2010年5月21日金曜日

暗闇にて、ふと思った


暗闇で仄かに光を放つ林檎。
いいですなぁ。

初めて触れたMacは…PowerMacintosh7600?ってやつだったかなぁ。G3に入るか入らないかくらいの世代で、OSは8.6だったか…。まだMacが「Macらしい」時期でもあり、また迷走を始めていた時期でもあります。

次はiMacG3。初代ボンダイブルーの233MHzだったかな。これは売れたよね。だからってメモリをはじめとして拡張性が…っつことで、せいぜいネットくらいしか使い道がなかったんだけど。シリアルポートADBを排して、USBで統一したインターフェース、フロッピードライブを搭載しないという、当時としては思いきったハードウェア構成も斬新だった。

その後、PowerMacintoshG3の450MHzを中古で買って、メモリを最大まで増やして(当時1Gのメモリは多大だった)、ビデオカード交換したりして、OS9で苦戦して、OSXに驚いて…って懐かしいなぁ。これにはADBが付いてたから、古いキーボード&マウスが使えたっけ。あのクリーム色の古くさーいやつ。それ以降はUSBのキーボードやマウスが主流になっていくんだけど。

今現在、iPadFlashの扱いを云々…でアドビともめているアップルではありますが…歴史を見ればアップル(というかジョブズ)に関しては、こういった「古きを切り捨てる」姿勢は今に始まったことではないし、現にiMacが登場したあたりを境目にフロッピーやシリアルを使わなくなっていったのも事実だし。今回のFlashの件に関しては、HTMLの新しい規格が策定されたんだっけか?アップルの姿勢に関しては、個人的には「ああ、また始まったな」くらいにしか思わないんだが…。

ていうか、Flashも既にスタンダードになりすぎて、いわばアドビの殿様商売なわけだ。Flash作るのにアドビのFlash(Playerじゃなく)を買ってきてっていう選択肢しか無いわけだ[1]。一方、pdfなんて規格はアドビが仕様を公開してて、別にアドビのAcrobatでなくても作れるし、Linuxなんかでもデフォルトでエクスポートできる規格な、いわば「オープン」な規格なわけだ。OpenOfficeを入れれば、文書もpdfで出力できるし、MacOSXではOSレベルでpdfに対応している。もう既に7〜8年も前からの話。まあ、pdfで印刷業務をこなすとなるとAcrobat無しでは辛い面が多々あるが…それも殿様商売なのかも知れんが。


アップルって、そういう「クローズ」な規格…というか殿様商売を嫌う気質があるよね。でも結局はアップルが究極の殿様商売だとは思うけど。

何だかんだでiPad、iPhoneのユーザーってのは今までのアップルコンピュータという会社を知らない人も多いわけで。アップルの作るシロモノに今までとの完全な互換性を求めるのは間違いであると。いや、間違いというよりは期待しない方がいいんじゃないかと。OSXとOS9の話然り、PowerPCIntel然り、また今回のFlashとHTML5の話然り。

どちらが優れているとか劣っているとか、そういうコ難しい話ではなく、アップルというひとつの会社が、そういう判断を下した。ただそれだけのことだ。アップルの作るものが嫌だったら使わなければいい、ただそれだけのことだ。ただ、その判断が果たして正しいものだったか…ということは時間が解決してくれるはず。今までの経験によると云々…で語れることではない。

ただ…やっぱりアップルという会社の影響力ってスゴいんだなって思う。ニュースなんか見ても、ソニーとか東芝が新しいコンピュータでCPUが何たら…なんて見たこと無いし、アップルの次のモデルはCPUにIntel製を搭載!って、当時はけっこう騒がれたし、日立が新しいケータイのモデルを発表…なんてあんまり見ないけど、iPhone発表当時は…それこそセンセーショナルに取り上げられたわけだ。まあ、メディアの在り方(というか煽動のしかた)や企業の方針、お国柄(そもそものケータイの扱われ方)の違いとも密接な関係があるのかもしれんが。

結局のところ、私としては「使いたいものを使えばいいんじゃないの」という落とし処になるんだけど。「iPad、iPhoneに関してはFlashが非対応です」「何でよ?」っていうのは全く以てお門違いも甚だしい。だって、アップルがそういう方針なんだもの。そのほか選択肢はたくさんあるんだもの。だったら無理してアップル使わなくてもいいし、無理してマイクロソフト使わなくてもいいし。「慣れ」ってレベルは個人の領域なんで、それでメーカーに文句を言うのは…全くとは言わないが半分くらいお門違いだと考えてるんで、それが嫌なら使わなければいい。ただそれだけの話。そもそも、コンピュータデバイスに何でも出来るスグレモノ…なんて求めちゃいけない。せっかく買ったのに!って嘆きたくなる気持ちも分からんでも無いが…それは事前の情報収集の欠如に対する甘え以外の何者でもない。そのために今はネットなんて便利なものがあるんだし、高いお金を出して買う代物だったら、それこそ商品に穴が開くくらい眺めて、実際に触ってみて、それで納得できるんだったら買えばいい。よく分からないでワンクリックで購入!…なんてかつてのテレビショッピングと変わらないじゃないか。

まあ、アップルに限らず「今までの操作方法との差違が混乱を招く!」って例はマイクロソフトのOfficeにも似たようなことが言えると思うけど…アレは値段が高すぎるからなぁ。何でたかがワープロに何万も出さなきゃならんのだろう?使う機能なんてたかが知れてるし。全く以てバカバカしい。

でもね、やっぱりアップルの「当初の考え方」とはズレが生じてきているのかも。誰にでも使いやすいコンピュータを目指しているのではなかったか?と、ふと思うことも確かにある。ただ、最早そんなことを言っていられるほど単純な世の中ではなくなってしまったから、致し方無しかなぁ。

勿体無いのは、Macがユニバーサルなものではなく、どちらかといえばプロフェッショナルライクなアイテムになってしまった…というかイメージ。まあ、これに関してはOS8〜9のイメージを未だ引きずっているんだろうけど。どちらかといえば、Windowsの方がよっぽど難しいOSのはずなんだけどなぁ…。ビジネスライクなアプリケーションの開発ならWindowsの方がラクっちゃーラクかもしれないけども。でも、その開発環境を整えるのもビックリするくらいの投資が必要なんだよな…。VisualBasic6.0とかVisualC++には昔研究室の測定プログラム画像、画像処理でお世話になったが、ン万円の世界だし、.netもよく分からん価格設定だし。Xcodeなんて無料なのに。

今後は、アップルのPCとポータブルの間の「イメージの差違」をどう埋めていくかが課題…ってのはずいぶん前からだし、そういうイメージ戦略もしてるはずなんだけれども、イマイチ功を成してないねぇ。

Mac然りWindows然りLinux然り、選択肢をたくさん知っておくのはいいことだ。よく知りもしないで先入観だけで批評をするのはナンセンスだし、それぞれに得手不得手もあるわけだから、上手く使い分けていくのがデバイスとの賢い付き合い方だと思う。お国柄、日本人は1つで何でも出来る!ってものを求めがちだけれども、それって果たして正しいのかな。行き着く先は中途半端な機能てんこ盛りの結局よく分からないシロモノ…そう、今のケータイがそんな感じでしょ。ケータイのカメラに画質なんか全然期待してないから!画素数だけ大きくなったって、レンズ大きくないと結局全然意味ないから!レンズからイメージ素子までの距離がある程度無いと意味ないから!それよりも価格を下げてくれ!まぁ、いつも持ち歩くケータイ電話にカメラ機能を付加させて手軽に写真を撮れるようになったってことと、それで写真・画像に興味を持つってのは大変有意義で素晴らしいことだとは思うけども、そこがケータイの「売り」になってしまうってのは本末転倒だと思う。

詰まるところ、何にしても目的にあったモノを選ぶ…って方がよっぽどスマートだと思うんだけども。

そう考えながらMacを使い始めて10年…。まだまだマカーというには浅すぎる。
書きたいことが多すぎて、赤文字だらけになってしまった。

以上。

20100604訂正
[1]Flashの作成には、Adobeの製品(古くはMacromedia)以外にもいくつか選択肢があるようです(Wikipedia)。ただ、商用レベルでの使用…となると、Adobe製の「Flash CSx」一択であるとは思いますが。

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