文型の勉強をやっていると、どうしても避けて通れないのが「自動詞」と「他動詞」の話。それぞれいろんな解釈の仕方があるが、よく言われる講釈の仕方として「自発的に何かが起こるものが自動詞」「能動的に何かを行うものが他動詞」という説明がある。この説明の仕方は、一見分かりやすそうではあるが、例えば目の前に「go」とか「like」ってな単語があったときに、じゃあこの単語は自動詞?他動詞?って区別は意外と難しいものだ。もちろん辞書にはその辺りがしっかりと書いてあるのだが。
自動詞や他動詞というものは、結論から言えば、
「目的語を取ることが出来ないものが自動詞」
「目的語を取ることが出来るものが他動詞」
ということになる。
目的語を取ることが出来る・出来ないとはどういう事か?では以下の例文を見て欲しい。
The government changed the law better.
(政府は法律をより良く変えた)
The law changed better.
(法律はより良く変わった)
上の文章は、
The government → S
changed → V
the low → O
better → C
の、SVOC(第5文型)である。この場合「changed」という動詞は「the law」という名詞を目的語に取るため、動詞自体の日本語訳は「変えた(→何を?:法律を)」と解釈出来る。よって、この「changed」は他動詞である。
一方、下の文章は、
The law → S
changed → V
better → C
の、SVC(第2文型)である。この場合「changed」という動詞は目的語を持たない。何故なら「法律がより良く変わった」のであり「誰かが法律を変えた」とは書いていない。「変わる(→何を?)」何を変わる…?って聞き方はおかしくね?というわけで、この場合の「changed」は自動詞である。
以上、簡単に自動詞と他動詞の説明をしてみたが、同様の単語はいくらでもある。意外なところでは「go」や「come」などの「移動系」一般動詞は全て自動詞である。なぜなら、一部の場所を指示する代名詞(there,here,homeなど)以外は、場所の指定に必ず前置詞の力を借りなければいけない。前置詞を含めた複合動詞以外は、動詞の直後に前置詞を用いると、それ以降は動詞の目的語としては扱えなくなってしまうため、これら「移動系」の動詞は全て自動詞…というわけである。ある程度文型の話を勉強していても間違えやすい部分であるが、よくよく考えてみると当たり前といえば当たり前であろう。
次回は、品詞の分類と文型の関係について。
以上。
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